よくある質問
よくある質問
Q&A
HIVについてよくある質問を紹介します。
HIV感染症について
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エイズとはどのような病気ですか?
エイズは、HIV(ヒト免疫不全ウイルスに感染することによってさまざまな症状が現れる病気ですが、HIV感染 = エイズではありません。
HIVは免疫のしくみの中心であるヘルパーTリンパ球(CD4細胞)という白血球などに感染します。そして、身体を病気から守っている免疫力を低下させていきます。
HIVに感染すると、通常6~8週間ほど経過して、血液中にHIV抗体が検出されます。感染から数週間以内にインフルエンザに似た症状が出ることがありますが、この症状からはHIV感染をしているかどうかを確認することはできません。HIV検査を受けることで初めて感染の有無を確認することができます。
HIV感染後、自覚症状のない時期(無症候期)が数年続き、さらに進行すると、病気と戦う抵抗力(免疫)が低下し、本来なら自分の力で抑えることのできる病気など(日和見感染症)を発症するようになってきます。
抵抗力が落ちることで発症する疾患のうち、代表的な23の指標となる疾患が決められており、これらを発症した時点でエイズと診断されます。現在は様々な治療薬が開発されており、きちんと服薬することでエイズ発症を予防することが可能となっています。
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HIVにはどのようにして感染しますか?
HIVは、主に血液、精液、膣分泌液を介して感染します。
感染力は非常に弱く、学校・職場等での日常生活では感染しません。
感染の報告は、性行為によるものが最も多く、肛門性交では、挿入される側の肛門や直腸に傷がつきやすく、挿入する側も感染する可能性があります。
また、腸粘膜から出てくる粘液には、HIVが含まれるという報告もあります。 また、口腔性交でも感染のリスクがあります。
そのほか注射針の共有や母子による感染例も報告されています。
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HIVを予防するにはどうすればいいですか?
血液を介しての感染を防ぐためには、血液が手や衣服などについたら流水と石鹸でよく洗い流しましょう。
また、カミソリや歯ブラシ、ピアスなど血液がつく可能性のあるものは共用しないようにしましょう。性行為による感染を防ぐには、性的接触をしないという選択も考えましょう。また、挿入しなくてもオーラルセックスでもHIV感染の可能性があります。
HIV感染を予防するためには、コンドームを使用した安全なセックスをこころがけましょう。 -
HIV検査(エイズ検査)ができるのはいつからですか?
HIV抗体ができるまで、多くの場合6週間から8週間かかると言われています。ただし、感染の有無を正しく判断するためには、感染が心配される機会があった日から60日以上経って検査を受けてください。
検査方法によって、感染機会があってから90日以上としている場合もありますので必ず事前にお問い合わせください。
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匿名で検査を受けたいのですが?
当院では診療の際にIDが必要となるため本人確認が必要ですが、保健所では名前を知らせずに検査を受けることができます。
結果は本人が保健所で直接聞きます。検査結果は1~2週間くらいでわかります。
通常検査のほかに、即日検査を行っている保健所やNPO(県外)もあります。
即日検査では、「陰性」と確認された場合、その日に結果がわかります。陰性と確認できなかった場合には確認検査が必要(要確認検査)となり、その際は、後日(1~2週間後)、結果を聞きに行く必要があります。
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HIV検査目的で献血に行ってもいいですか?
献血された血液のHIV検査は、輸血を必要とする方への血液の安全を確保するために行っているものです。献血者のHIV感染の診断をするための検査ではありません。
特に、感染初期の血液は、HIV検査では陰性となるため、検査をすり抜けて輸血され、輸血によるHIV感染の原因となる危険性があるので、このことをよく理解しましょう。感染が心配なときには、保健所や医療機関でのHIV検査を受けることをおすすめします。
専門の場所で検査を受ければ、HIV / AIDSに関するさまざまな情報を入手することができ、心配なことを安心して相談することができます。
HIVの治療について
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陽性とわかったらどうすればいいでしょうか?
まず、告知を受けた医師と相談しましょう。
HIV感染症を完全に治す薬はまだ開発されていませんが、薬を服用することで、エイズの発症を抑えながら、感染する前とほぼ同じように生活することができます。
早期発見ができると、医療機関で定期的に経過をみながら、適切な時期に服薬治療を開始することができます。
多くのHIV陽性者が、治療を受けながら社会で活躍しています。
当院や保健所などの相談機関では相談・カウンセリングを受けることができます。また、身体障害者手帳の交付を受ければ、障害の等級に応じて、税制上の優遇措置や、福祉サービスが受けられます。
一人で悩まず、あなたが信頼できる身近な方に相談してください。
当院では専門の心理カウンセラーも対応しておりますのでご相談ください。
心理カウンセリング
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うまく話せない
上手に話そうとする必要は、まったくありません。ただ話したいだけ、聞いてほしいだけ、ということもあると思います。 日常とはつながりのないプライバシーが守られる空間で、病気のことを含め、安心して話すことができます。普段の生活のことや趣味のことなどを話しながら、落ち着いて自分を振り返る時間になるかもしれません。
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家族には知られたくないのだけど・・・
カウンセリングを受けたこともお話しされたことも含め、プライバシーは守られます。
家族に知られたくないという患者さんの意思は尊重されます。 -
カウンセリングを利用できるのは患者だけ?
患者さんだけでなく、ご家族、パートナー、友人、その他関係者の方も利用できます。
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相談は無料ですか。
HIVに関する相談は無料で受け付けています。ただし、セカンドオピニオンをご希望の方は、当院のセカンドオピニオン外来(有料)をご利用ください。